思いがけず、泣く

人生はビギナーズ」という映画を見た。

父親を亡くし、失意の中にいる男性の話。

男性の母親が亡くなった後、父親がゲイであることを突然カミングアウト。そして、末期癌になった父親。そして、父親はゲイの仲間たちと、やさしい息子に囲まれて、息を引き取る。その日々を回想しながら話は進んでいく。

幸せそうな父親と、常に悲しみに満ち溢れた息子。すごくやさしい映画で泣けた。泣いたわけは、映画だけじゃない。きっと、自分の父の介護をした日々、亡くなった日のこと、いろんなことを思い出したからだと思う。

 

最近、ラインでやりとりしはじめた人に、「悲しくなっちゃった」とメール。そうしたら、その人も数年前に父親を亡くしたと。やりとりをしていくうちに、なぜか分からないけど、また泣いた。なぜだろう、まだその人のことはあまりよく知らない。それなのに、「父が亡くなってからずっと悲しかったんだ」とその人に伝えたら、涙がたくさん出た。

 

考えてみたら、父親が亡くなった後、自分の父親のことで泣いたのは初めてかもしれない。ずっと悲しくて、もう3年が過ぎたけど未だに思い出さない日はない。でも、誰にも話したことはなかった気がする。自分のことを話すのって難しいから、ぐうっと悲しい気持ちを飲み込んでいたのかも。そうか、わたし、泣きたかったんだ。誰かに聞いてほしかったんだ。

 

しばらく泣いた後、「話を聞いてくれてありがとう」とその人に伝えると、悲しいことは自分のコミュニティー以外の第三者に聞いてもらうと、思いがけず癒されることがあるよね、と。わたしのような、自己開示が苦手な人間にはたしかにそうなのかもしれないなあ。ありがたいね。

 

ありがとう。いてくれて、ありがとうです。